ネズミが2カ国語を区別?

大型ネズミのラットは、話し言葉のリズムやイントネーションの違いから、日本語とオランダ語をある程度区別できることが分かったというニュース(共同通信 - 1月11日)。

スペインの研究チームが10日までに、米心理学会発行の実験心理学専門誌に発表したもので、人間と猿以外の動物が言語を識別できることを立証した結果だ。

同学会によると、このように言語を区別する能力が確認された哺乳類は、人間と猿以外ではラットが初めてとのこと。チームは、実際の言語能力が発達するかなり前に、動物がその土台となる能力の一部を獲得していることを示す結果だとしている。

実験は計64匹の雄ラットを4つのグループに分け、まず日本語かオランダ語か、いずれかの文章を聞いた時にレバーを押すように訓練。その後、さまざまな条件で人の声や合成音声で日本語とオランダ語の文章を聞かせた結果、同じ声で読まれた時には日本語とオランダ語を区別して、レバーを正しく押すことができるとの結果が出たという。

もしかすると、ねずみだけではないのかもしれない。そう思うのは、無知の故の発想かもしれないが、非常に興味深いニュースだ。われわれ人間の言語習得仮説にも様々なものがある。人間の言語習得の初期段階はもちろん子供であるが、その子供がどのように言語を習得していくのか、言語習得というのは先天的なのか、後天的なのか、などなど調べると以外に面白い。

また、第二言語習得に関しても同様に多くの仮説がある。臨界期以前の第二言語習得過程と、我々のような大人のそれとは大きく異なること、また外国人が習得する第二言語と、その第二言語を母語とする子供の言語習得過程にも差異があり、これも面白い。たとえば、日本語の指示詞(こそあど)の研究では、外国人は「これ・それ」を先に習得するが、日本語母語話者の幼児は「あれ」を先に習得するなど。ちなみに、この「こそあど」、日本人の子供が「あれ」を先に習得できるのは、「あ」という指示詞が、もの以外の事柄を指すとき(たとえば昨日教えた「あの」話)、聞き手と話し手の間に、共通の認識が必要になり、子供は母親と多くの共通話題、認識等が存在するからだ。これが、共通文化を背景必要とする話題だった場合、外国人が「あ」を上手に使用できないのも頷けるのである。

ちょっと話が逸れたが、人間における母語の言語習得過程、第二言語習得過程に続き、今後、動物における習得過程の研究も盛んになっていくのだろうか。いや、私が無知なだけで、もうすでに盛んに行われてるのかもしれない。言語習得過程が明らかになると、「バウリンガル」などの商品もより高性能になるに違いない。私の愛猫も、飼い主の言語を習得し、識別できているのだろうか。少し気になる。

ここ中国で中国語を習得できない私の目下のライバルは、ラットになりそうだ。ちょっぴり悲しい。

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by neko_tin_neko_tin | 2005-01-11 12:21 | 社会
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