イラクで殺害された橋田氏の身元確認がようやく済み、夫人の会見が行われていた。
まだ殺害されたか否かが不明のとき彼女が言った「ジャーナリストの妻ですから」という言葉が今もまだ耳に残る。自分の夫が殺されて、どれほど辛いことか。気丈に振舞う夫人の姿を見るたびに、こちらの心が痛くなる。 私の父も、私が25歳の時に他界した。そのときの母は悲しみのあまり、記憶がないと言っていた。ちょうど夫人と同い年の時のことだ。 亡くなった人は最大の被害者であるが、残された家族はその亡骸をこの目で確認し、それを受け入れ、心の整理をしなければならない。そういう意味では、家族もまた充分に被害者だ。亡くなった人の苦しみや痛みを想像し、無力な自を情けなくも思い、そしてそこにその人がいない悲しみも味わう。辛い辛い作業だ。これは、なにもこの事件に限ったことではなく、毎日起きている殺人事件、事故、病死、全てに共通する想いだだろう。 今回の会見を見て、これ以上、このような会見を開かなければならない人が増えないことを祈ると同時に、会見すら開けずに悲しんでいる家族がイラク現地に多くいることを、私たちが忘れてはならないと確認する。 夫人の会見を見て、強くそう感じた。 ↓再び本日もよろしくお願い致します。 Blog Ranking
by neko_tin_neko_tin
| 2004-06-04 09:39
| 社会
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